WITH STRINGS

山崎まさよし WITH STRINGS歌詞
1.あじさい

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

雑種の犬を飼って 散歩に出かけよう
雨上がりの道を 紫陽花 数えながら
近くの公園まで

ため息も大きな緑の葉に変えて
落ち着いた色をした 淡い花を咲かせよう
今月の終わりには

どんなことでもいつしか
あなたの微笑みに変わればいい
どんな些細なことでも 穏やかな気持ちあげれたらいい

熱帯魚を飼って 交代でエサをやろう
言葉に疲れてても なにか寂しくても
毎日忘れずに

なにがなくても本当は あなたの微笑みが戻ればいい
あんなことがあったねと 笑える時が来ればいい

どんなことでもいつしか
あなたの微笑みに変わればいい
どんな些細なことでも 穏やかな気持ちあげれたらいい
なにがなくても本当は あなたの微笑みが戻ればいい


2.やわらかい月

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

笹の舟を 水辺に浮かべたまま
一人岸辺で 流せず見つめてる

暮れてゆく空に 慣れてくる頃
満ち足りた月は 水面をただよう

かたくなに何を 拒んできたのだろう
闇におびえて泣いたのは 遠い昔のことなのに

笹の舟は 風で少しゆれた
僕の影が 行方をさえぎって

やわらかい月に たどり着くまで
どれくらいの時が 流れればいい

かたくなに閉じたこの手を そっと開いて
思いが解き放たれてゆく それだけを祈ってる

まだこの心に光が あるのなら
ゆるしあえる日がきっと来る その時を信じてる


3.ふたりでPARISに行こう

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

カンカンアパートに挟まれた細い路地に
どこかの家の子供の泣き声が響いてる
夕刊配達の自転車の軋む音に
どこか遠い国の夕暮れを重ねてる

ふたりでPARISに行こう 恋人になろう
ふたりでPARISに行こう 恋人になろう

昨夜は安酒とモノクロのヌーベルバーグ
いつか君が夢中で話してたニヒルなアクター
冗談もシャレも通じないような むなしい日々
まったくこんなとこは いい加減うんざりさ

ふたりでPARISに行こう 恋人になろう
ふたりでPARISに行こう 恋人になろう

伝説の飛行機に街の灯が翻る
リンドバーグの夢を追いかけながら
口づけをしよう

週末はブルゴーニュ ノエルはシャンゼリゼ
セーヌの流れよりもゆるやかな時
手にしてみたくて

ふたりでPARISに行こう 恋人になろう
ふたりでPARISに行こう 恋人になろう


4.メヌエット

作詞:Yamazaki Masayoshi
作曲:Yamazaki Masayoshi

大地を駆け抜ける風に
黄金の穂波がうねる
幾千も費やした人々の祈りを
確かめている
遥かなる時を超えてく思いが
降り止まぬ雨に耐えうる強さが
やがて愛するもののすべてに
注がれていけばいい

ちぎれてはぐれてく雲が
鏡の水面を横切る
自ら疑わず 羽ばたく旅鳥は
最果ての地へ
もし今私が風になれたなら
険しい山の頂を超えたら
やがて愛する人のもとに
何を届けるのでしょう
それは愛する人のそばで
寄り添っているのでしょう

流れ落ちる涙の果てに
寝静まる冬枯れの季節に
見放された荒野の先に
人は何を見つめるのだろう
どこかで続く悲しみが
落日を赤く染めてく
震える命がただ望むのは
安らかな母の胸
知らぬ間に夜の闇が包んでも
たとえ言葉を失ったとしても
あなたが見えるただひとつの
光であればいい
あなたが触れるただひとつの
安らぎであればいい
やがてあなたの心の中に
注がれていけばいい


5.Plastic Soul

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

生ぬるい情熱をグッと飲み干して
だらしない饒舌をもう黙らせたい

永遠なんていう言葉は
鼻につくから いっそのこと
安っぽいイミテーションでいい

※いずれ涙も枯れゆくなら
残された時の中で抱いて
せめて身体だけ溶け合うなら
汚れてもかまわない
抜け殻を焼き尽くして※

濡れた2人のシャツはもう脱ぎ捨てて
甘ったるいささやきなんかは聞きたくない

いくら綺麗な約束も
ウソになるなら 口づけで
いまわしいカルマをとめて

やがて痛みもなくなるから
まだ胸がうずくうちに抱いて
深く深く感じられるなら
汚れてもかまわない
悲しみを焼き尽くして

ゆずれない互いの性が
ジャマになるなら
いっそのこと
暗い暗い海の中で

(※くり返し)

痛みもなくなるから
まだ胸がうずくうちに抱いて
深く深く感じられるなら
汚れてもかまわない
悲しみを焼き尽くして

lalalalala…


6.水のない水槽

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

冬が終わる街を雨が静かに濡らす
僕が見てる明かりは溶けそうな窓にゆがむ

サーモスタットは壊れはじめる
魚が瀬に打ち上げられる

閉じれない意識で
しめつける記憶に
何もできないまま 水のない水槽の中にいる

うす暗い部屋の中で僕ら二人ゆれる
しめ忘れたドアが風で少し開く

あばらの浮き上がったきしむ肺を
君の温もりでしめらせたい

ひび割れそうな景色も
乾きすぎた髪も
はがれ落ちそうな過去も 水のない水槽の中で 二人

砂にうもれそうな死んだ瞳を
君の口づけでうるおしたい

ふさがれた想いも
しわがれた言葉も
枯れ落ちそうな花も 水のない水槽の中で

僕らは抱き合ったまま
明日に影をのばす
いつかの海を見てる 水のない水槽の中で


7.振り向かない

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

君の気持ちが揺れたのは
ごく自然なことなのさ

分かってたつもり 君からのさよならは
今頃になって なぜ 胸を焦がす

不甲斐ない僕にささげてきた
君の時間は取り戻せたかい

置きっぱなしの傘 あの時の忘れ物
だけど 君が部屋のドアたたくことはない

すれ違った後 立ち止まらない
どこかでもし出会っても幸せ祈るだけで
振り向かない 君を見つめない
確かに歩きだすよ

二人ですごした季節は 数えるほどしかないんだけど
泣いた顔 笑う顔 まぶたに焼き付いてる
だけど君をあの頃に戻しちゃいけない

すれ違った後 立ち止まらない
変わらぬ面影見つけても 言葉は交わさずに
振り向かない 君を見つめない
確かに歩きだすよ

すれ違った後 立ち止まらない
どこかでもし出会っても幸せ祈るだけで
振り向かない 君を見つめない
変わらぬ面影見つけても 言葉は交わさずに
振り向かない 君を見つめない
確かに歩きだすよ 確かに歩きだすよ


8.十六夜

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

夜毎苛む夢の時計の針は止まっている
贖いきれない罪の後ろめたさが雨を待つ

I'll fall on my knees and pray to God
For your absolution
I might be free
And I'm waiting for the last judgement day

仇も情も罰も荒みゆく我が身より出で来る
肌に悼み刻んでは祈りの出口を探している

With your remission
That's my mission
Make a confession, because I want to be free
And I'm waiting for the final judgement day

I'll fall on my knees and pray to God
For your absolution
I might be free
And I'm waiting for the last judgement day

何処まで離れていくのだろう
心穏やかなあの日々から
柔らかい肌に焦がれながら
この身を照らす十六夜の月

どれだけ月日を見送れば
迷う心が解き放てる
光を探して咲いた花を
今宵も照らす十六夜の月

亡骸のエンブレムは何も語らずに佇んでる
魂の行き先を見守る篝火が揺れるだけ


9.ツバメ

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

霞の向こうに新宿が見える
ツバメはうまくビルを縫ってゆく
今年はゆっくりと春がおとずれる

コインランドリーは歩いて2分
軽い口笛は少しの余裕
人ゴミだけは苦手だけれど

そっちには僕の声とどいてますか
擦れ違う季節に思いをよせている
多分ね きっと変わらない この先もどこにいても

外食ばかりじゃ やっぱいけないね
タバコの量もちょっと多いかもね
少しなげやりになってるかもね

単純に物を考えるようにしてる
そうでなくたって手に余るから
僕にできること ただそれだけを

どっかで僕の唄 聞けますか
風に乗せるつもりで必死でつむいだけど
幸せずっと祈ってる この街のどこからでも

そっちには僕の声とどいてますか
擦れ違う季節に思いをよせている
多分ね きっと変わらない この先もどこにいても


10.ベンジャミン

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

いつも僕はそうだった
君の素直さに憧れた
色づく季節に 心 動かされ
泣いている 惜しみなく

時が経つにつれて増えていく
世迷い言ばかり
何が歯止めをかけているの?
解き放て…

頭じゃわからないから
胃腸に負担がくる 毎度のこと
正直になるだけじゃ 愛せない
それだけは わかっている

弱さを認める それだけが
何故に今 難しいのか
僕は本気で笑ってますか?

幼い頃 夢つめこんだ
閉まりそうな扉 開いて…

時が経つにつれて増えていく
世迷い言ばかり
何が歯止めをかけているの?

猫が風のないベランダから
過ぎて行く 冬を見てる
僕は焦げたトーストかじって
君のいる 春を待つ

木漏れ日もらったベンジャミン
ゆっくりと 育て
伝えたいよ 精一杯
心から… 心から…


11.One more time,One more chance

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

これ以上何を失えば 心は許されるの
どれ程の痛みならば もういちど君に会える
One more time 季節よ うつろわないで
One more time ふざけあった 時間よ

くいちがう時はいつも 僕が先に折れたね
わがままな性格が なおさら愛しくさせた
One more chance 記憶に足を取られて
One more chance 次の場所を選べない

いつでも捜しているよ どっかに君の姿を
向いのホーム 路地裏の窓
こんなとこにいるはずもないのに
願いがもしも叶うなら 今すぐ君のもとへ
できないことは もう何もない
すべてかけて抱きしめてみせるよ

寂しさ紛らすだけなら 誰でもいいはずなのに
星が落ちそうな夜だから 自分をいつわれない
One more time 季節よ うつろわないで
One more time ふざけあった 時間よ

いつでも捜しているよ どっかに君の姿を
交差点でも 夢の中でも
こんなとこにいるはずもないのに
奇跡がもしも起こるなら 今すぐ君に見せたい
新しい朝 これからの僕
言えなかった「好き」という言葉も

夏の思い出がまわる
ふいに消えた鼓動

いつでも捜しているよ どっかに君の姿を
明け方の街 桜木町で
こんなとこに来るはずもないのに
願いがもしも叶うなら 今すぐ君のもとへ
できないことは もう何もない
すべてかけて抱きしめてみせるよ

いつでも捜しているよ どっかに君の破片を
旅先の店 新聞の隅
こんなとこにあるはずもないのに
奇跡がもしも起こるなら 今すぐ君に見せたい
新しい朝 これからの僕
言えなかった「好き」という言葉も

いつでも捜してしまう どっかに君の笑顔を
急行待ちの 踏切あたり
こんなとこにいるはずもないのに
命が繰り返すならば 何度も君のもとへ
欲しいものなど もう何もない
君のほかに大切なものなど


12.僕と君の最小公倍数

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

もどかしい思いで のばした腕がちぎれそうで
どんな答えも いたずらにむなしすぎて

僕らにたりないもの
僕らが知らずに失ってくもの
そこから目をそらしても
どこか 胸の奥に 不安が残ってる

まだつかめない
何十回くちづけても 何百回抱きしめても
まだ見えてこない
何十回身も心も 何百回解ったつもりでも

伝えたい気持は 思ったより少し複雑で
いつもと同じような 言葉だけを選んでばかり

僕らじゃどうもなんないこと
僕らが知らずに通り過ぎること
このまま日々をかさね いつか二人
気付く時が来るのかな

まだつかめない
何十回キズついても 何百回キズつけても
まだ見えてこない
何十回身も心も 何百回解ったつもりでも

僕らにたりないもの
僕らが知らずに失ってくもの
そこから目をそらしても
どこか 胸の奥に 不安が残ってる

まだつかめない
何十回くちづけても 何百回抱きしめても
まだ見えてこない
何十回身も心も 何百回解ったつもりでも

何十回キズついても 何百回キズつけても

何十回身も心も 何百回解ったつもりで


13.Fat Mama

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

プライドもお手上げさ 迫り来る Fat Mama
グラマラスな腰を振って ヨロシクネと Shake Mama

今世紀最後の女神が ノドの奥をふるわせている

少し濡れたくちびるで お待ちなさいよ Kiss Mama
圧倒的な存在感で おどきなさいよ Fat Mama

何も心配しなくてもいいのよボーヤ
天に届くソプラノで Singin'the song

大胆不敵な Fat Mama 天下無敵の Fat Mama
余裕しゃくしゃくで Fat Mama 歴史の影に Fat Mama
愛すべき女性

悩み多き若者が たどり着いた Fat Mama
選択の余地もなく 強引に Shake Mama

アルカポネでも歯が立たない
おいたしてっと はねとばされるぜ

飛んで火に入る What happened,boy 見つめられてFrog boy
迷い込んで No way boy 骨抜きにされ Flat boy
愛すべき女性

悲しみの衝動 未知への願望 押さえきれなくて
その広い心で 熱い思いで 受けとめて
よろしくお願いします

大胆不敵な Fat Mama 天下無敵の Fat Mama
余裕しゃくしゃくで Fat Mama 歴史の影に Fat Mama
愛すべき女性


14.ヤサ男の夢~昼休み

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

流し目がトラブルを招く
危ない予感に武者震いの心境
火傷承知の上 何も手につかない
あきらかに俺は 君にのぼせてる
満月に浮かび上がるシルエット
拭う額の汗 愛する人のために
当たって砕けて 落ちる手前がいい
瞬きもせずに 見届けておくれ

後には引けない今夜 多少型破りなやり方で
スリルのある恋に溺れてみたい

胸の傷が真赤に染まる
土砂降りの真中 細い腕に抱かれて
微睡む意識の中 君に葬られる
ヤサ男の夢

後には引けない今夜 多少型破りなやり方で
スリルのある恋に溺れてみたい

モノクロのビデオのヒロインみたいに
長い睫毛濡らす 涙を頬に受けて
息絶え絶えに慕情 死んでゆく男の
君は最後の夢


15.審判の日

作詞:YAMAZAKI MASAYOSHI
作曲:YAMAZAKI MASAYOSHI

君を惑わす官能のビーナス
おしげもなく愛を語ってる
あげくの果てが安っぽいカタルシス

やみくもに磨きかけても
幸せの意味はいつもくすんでる
気付きゃ夢見る頃は過ぎて
知らない間にしわも増えてく

Everybody's worried about the judgment day
結末を気にしてるくせに
There is nobody afraid of the judgment day

僕につきまとう全能のジーザス
まことしやかに囁きかける
しまいにゃひな壇で居眠りのカリスマ

こだわり持ち続けても
なぜか心はいつもクタクタ
毎夜自分を慰めすぎて
油断してるとお腹も出ちゃう

Everybody's worried about the judgment day
ページのぬけてる黙示録
There is nobody afraid of the judgment day

いつかやってくるその日のことを


16.僕はここにいる

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

ため息だけが 静寂に消えていった 帰り道
遠い空 ゆれている 街並

すべてに君の やさしい微笑みが 離れない
手をのばしても 届かない場所にいる

もっと君のこと知りたいよ
悲しみも ささやきも 全部見てみたい
苦しいよ 今度はいつ逢える

遅すぎた出会い 胸にかみしめている 痛いほど
気付いたら 夜は終りはじめてる

うまく君の名を呼べないよ
せつなくて むなしくて つぶされそうさ
わかるかい 僕はここにいる

むくわれない 束の間の夢ならば
せめて 偶然の時だけでも
はかない うたかたの恋ならば
せめて今 君の声だけでも

救われない 痛みだけの気持ちでいい
傷ついても それでかまわない
できるなら 今すぐ抱きしめたい
二人だけの 約束を交わしたい

むくわれない 束の間の夢ならば
せめて 偶然の時だけでも
はかない うたかたの恋ならば
せめて今 君の声だけでも


17.8月のクリスマス

作詞:山崎将義
作曲:山崎将義

ありふれた出来事が
こんなにも愛しくなってる

わずかな時間でも
ただ君のそばにいたかった

あの夏を偲ぶように
粉雪が舞い降りる
鳴り止まぬ鐘のように
君と過ごした日々を優しく包んでほしい

僕の記憶もいつか
遠い空に還ってゆくのだろうか

過去からの便りのように
粉雪は舞い降りて
ガラス越し 冬の朝
心に秘めた想い 君に届けてほしい

どれくらいの涙が残ってるだろう
今は静かに目を閉じるだけで・・・

思い出を語るように
粉雪が舞い降りる
悲しみに暮れぬように
微笑を絶やさぬように
日はめぐり振り返れば

確かに君がいたあの夏の日に
確かに僕がいた8月の空の下